
パート入社から4年で園長、6年でユニット長に…キャリアアップの道筋
保育業界の慣例を覆す働き方と確かなキャリアパスを提供する「はな保育」。今回は、パート入社から4年で園長、そして6年目でユニット長へと着実にキャリアを積んできた安藤佳野さんに登場してもらいました。保育者のやる気に応えるキャリア形成へのサポート、その実態に迫ります。
最終更新日:2025.06.06
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安藤佳野(あんどうよしの)
23歳から幼稚園で勤務後、ベビーシッターなど子どもに関わる仕事を経験。はな保育にはパートから入社し、数ヶ月後に正社員へ転換。2023年4月から院内保育所の園長を務め、2025年4月からはユニット長に就任。子ども時代からの夢だった保育士として、はな保育で理想の保育環境づくりに取り組んでいる。
目次
合理的な仕組みが保育の質を向上させる
——保育関連の仕事で13年のキャリアを積んでいますね。
子ども時代から保育士になりたいと思っていました。私自身、0歳児の頃から保育園に通っていたので、私にとって本当に身近で大切な場所なんです。
新卒時は幼稚園で働いていましたが、労働条件や仕事の環境が整っていないことに不安を感じ、数年で退職しました。それでもやはり子どもと関わる仕事がしたくて、ベビーシッターとして再就職。そんな中、はな保育には、ベビーシッターのかたわら、副業のパートとして入社したんです。
前職の退職理由も考えて、保育現場の仕事は副業にしておこうと考えていました。しかし、実際に働いてみると、はな保育の運営方針や保育スタイルに魅力を感じ、「ここでならもっと長い時間働きたい」と思うように。パート入社から数ヶ月後、園長からの提案もありフルタイム勤務へ、そして正社員へと移行し、最終的に、はな保育一本に絞ることを決めました。
——はな保育の運営方針について、他の園との違いを教えてください。
はな保育では原則「休憩時間は絶対60分取りましょう」「残業はありません」「持ち帰り仕事は禁止」というルールが徹底されています。以前勤めていた園では持ち帰り仕事や早出は当たり前でしたが、はな保育では逆にそれが禁止されているんです。プライベートとの区切りがしっかりできるからこそ、平日は気持ちを切り替えて仕事に集中できると思います。
最初は、持ち帰りや残業なしで、どうやって現場が回るのだろうと不思議に思っていました。制作や書類作成など、どうしても必要な作業は、勤務時間内に保育者たちが順番に抜けて行います。例えば、誰かが書類作成のために保育から抜ける時間を作った場合、その間は他の保育者がカバーする人員配置の仕組みがあるんです。
この「持ち帰らない」文化は園全体に浸透しており、保育者自身が時間管理を工夫し、抜けても子どもたちの安全が保てるようチームで考えて動いています。
万全のサポートを受け、若手園長として活躍
——2023年4月から園長職を務めています。オファーを受けた時の気持ちはいかがでしたか。
驚きと不安が大きかったです。責任のある仕事ですから、「自分に務まるのかな」という気持ちがありました。でも同時に、子どもたちや一緒に働く職員のために、より良い園を作っていけるかもしれないというワクワク感もありました。
背中を押してくれたのは、当時の園長からの言葉。「あなたならできるよ」と実際に園長をやっている人から言われた言葉は心強く、一歩踏み出す勇気になりました。
——園長としての責任を担うにあたり、どのようなサポート体制がありましたか。
はな保育では、園長が一人で何かを抱え込むことがないシステムが整っています。多くの業務に対してマニュアルが会社側で用意されており、初めてでも対応できますし、イレギュラーの場合は本社に気軽に相談できる環境が整っています。
特に書類関係のサポートは充実しています。年間の保育計画など、基本的なフォーマットは会社が作成してくれているので、一から作る必要はありません。この体制によって、はな保育のどの園でも同じ質の保育ができるんです。
また、園長同士のつながりも心強いサポートになっています。園長会が年に数回ありますし、近隣の園の園長とも日常的に連絡を取り合う横のつながりがあるので、孤独を感じることはほとんどありません。
——若くして園長を経験することの大変さはありますか。また、やりがいについて教えてください。
年上の方も含め、みなさん温かく受け入れてくれる環境だったので、年齢が若いことで特に大変だったということはありませんでした。はな保育では年齢に関係なく園長にチャレンジできる風土があります。
やりがいを感じるのは、園全体が前に進んでいく瞬間です。子どもたちの成長はもちろんですが、職員同士のつながりが深まったり、職員から「こんなことをやってみたい」という声が増えてきたり。それに対して、みんなで話し合い工夫していく過程で、少しずつ園が変わっていきます。園は園長個人のものではなく、みんなで作っていくもの。その実感を園長として味わえることが最大のやりがいです。
——園長として大切にしていることは何ですか。
現場の声をしっかり聞くことを何よりも大切にしています。それは保育者だけでなく、子どもの声、保護者の声、調理スタッフの声など、様々な立場の人の声です。どうしたらみんなにとってより良い園になるのかを常に考えるようにしています。
具体的に意識しているのは、いつでも相談に乗れる姿勢を見せること。職員から「今、ちょっといいですか?」と声をかけられたときは、どんな作業をしていても「大丈夫だよ」と答え、「ちょっと待って」とはなるべく言わないよう心がけています。「どんな時でも聞いていいんだよ」という姿勢を示すことで、職員たちが話しやすい雰囲気を作っています。
園長をつなぐユニット長として新たな挑戦
——2025年4月からユニット長も務めています。どのようなお仕事なのでしょうか。
各エリアにユニットが設置されていて、私は愛知県豊田市とみよし市を担当しています。園長の悩みを聞いたり、年に数回各園を訪問して様子を見たり、園長たちが不安にならないようサポートする役割です。
また、実務面でも、スタッフの急な病欠などで、法定の人数を満たせなくなった時に、要請を受け、人数に余裕のある園から応援を出せるよう調整することもユニット長の仕事です。
オファーの際は、園長の時と同様不安もありましたが、声をかけてもらえたことが嬉しくて、「やらせてください」と即答しました。園長を経験する中で少し自信がついたこともありますが、それも私一人の力ではなく、周りの保育者たちのサポートがあってこそだと感じています。
「保育の仕事をやっていてよかった」と思える場面がたくさん
——はな保育での働き方は、プライベートライフとの両立にどのように影響していますか。
はな保育では、仕事が終われば本当に自分の時間。オンオフをしっかり切り分けられるので、プライベートも充実しています。私は旅行が大好きで、休みがあれば旅行に出かけます。先日も金曜日に休みをもらって旅行に行き、たっぷり楽しんできました。他の保育者も、有給を取って旅行に行ったり、推し活をしたりと、それぞれが趣味を楽しんでいます。
——今後の目標について教えてください。
日々の保育の中には小さな喜びがたくさんあります。それを職員と共有しながら、園全体として成長していける環境づくりを続けていきたいと思います。また、ユニット長として自分の園だけでなく、近隣園の園長先生たちの話も聞きながら、子どもにとっても、保護者にとっても、保育者にとっても、より良い保育を実現するためのサポートをしていきたいです。
特に力を入れたいのは、これから園長になる人たちへの支援です。自分が園長になった時に感じた葛藤や不安を経験として、これから園長になる人たちの支えになれたら。そういう挑戦を後押しできる存在になりたいと思っています。
——はな保育に興味を持っている方へメッセージをお願いします。
はな保育では年齢やキャリアに関係なく、チャレンジを応援してくれる環境があります。園長というと大きな責任を感じるかもしれませんが、一人で背負うのではなく、みんなと一緒に進んでいける存在です。子どもや職員と向き合いながら「この仕事をやっていてよかった」と思える場面がたくさんあります。
さらに、はな保育の魅力として「苦手なことを無理にやらなくていい」という文化があります。私はピアノが苦手で、以前の園では家に帰ってから練習するのが苦痛でした。でもはな保育では「ピアノが苦手なら自分の声で歌えばいい」「得意な人がやればいい」という考え方です。制作が好きな保育者、ミシンが得意な保育者など、それぞれの得意分野を活かし、苦手を補い合える環境があります。
保育者の中には、ピアノが苦手で辞めた、制作が多くて辞めたという人もいます。でも、それってとてももったいないことだと思うんです。自分の得意なことを活かし、苦手なところはお互いサポートし合える。そんな働きやすい環境がはな保育にはあります。
まとめ
はな保育では、子どもたちの主体性を尊重する保育と、働く保育士のワークライフバランスを大切にする働き方の両立を実現しています。安藤さんのように、パート入社からスタートしても、自分のペースでキャリアアップできる環境と充実したサポート体制が整っているのが大きな魅力です。
